残高が少なくても借り換えは可能?

残高が少なくても借り換えは可能?

Q.今現在、残り500万円ほどの借入残高があります。

 返済期間は残り8年ほどです。固定金利のため、どうしても他銀行の住宅ローンが魅力的に見えてしまいます。
今からでも借り換えは可能でしょうか?よろしくお願いします。

         
A.借り換え条件としてはかなり厳しい数値ばかり…

 あまりおすすめはできません。一般的には、早期完済を目指した方が、色々とメリットは大きいかと思います。
返済が心持きつい。他のサービスが魅力的に見える。
この心理は住宅ローンを利用している以上、必ず付き纏ってくるものです。
また、知らず知らずのうちに焦りとプレッシャーになっている部分も大きいかと思います。
まずは冷静に考える事。ここが住宅ローンの借り換え事情においては、無くしてはいけないベースとなります。
心を落ち着かせた上で、以下の"一般的におすすめされる借り換え条件"をご覧になってみてください。

この条件であれば借り換えはおすすめできる
◆残り返済期間が10年以上ある
◆借り換え金利差が1%以上になる
◆借入残高が1,000万円以上ある

 

 質問者様の場合だと、私の方から金利比較をする事は難しいのですが、2つの条件が見合っていないかと思います。

 

 住宅ローンの借り換えでは、上記の3つを満たしているのであれば、諸費用などを鑑みても、利用者側に得があるという考え方がされています。考え方というよりも、実際にそうなる事が多いですね。

 

 どの住宅ローンプランを拝見されて、借り換えを検討されるようになったのかは解りませんが、恐らく借り換えを検討した住宅ローンのパンフレットや説明書にも、上記で説明したような数値差で解説を行っている事が多いかと思います。

 

 それだけ住宅ローンの借り換えという部分に関しては、"大きな残高"、"1%以上の金利差"、"長期の返済期間"が重要視されているのです。

 

 残り500万円という事でしたので、この金額であれば早期の返済を目標に思案された方が早いかと思います。住宅ローン借り換えでも手数料や諸費用は新規に借り入れるのと同じだけかかります。その負担が大きくなってしまうのです。
それができないから借り換えを検討している。そう言われてしまう厳しい部分もあるのですが、もし資産売却や保険の解約などで、一定の資金が捻出できるようであれば、思い切って返済にあてる事で、収入分から差し引かれていた住宅ローン返済分を貯金に回す事も可能になりますよ。
考え方を変えるだけでも、住宅ローンにこだわる必要性がなくなる場合もあるのです。

 

 ただ、焦ったあまりに金利の高い他の金融サービスに手を出してしまわないように、注意してください。

 住宅ローン残高が少なくなり、早期完済を目指すが故に、無駄な金利出費をしてしまっている人も実際に少なくありません。